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実費精算ではなくて日当でもらう!
規定を作って社長の手取りを最大化する方法です。その規定というのはズバリ、旅費規定です。旅費規定とは会社法人の出張旅費の取り扱いに関して明文化したルールのことです。ほとんどの中小企業は旅費規定を作っておらず、旅費に関しては実費精算しています。出張に対して実費以上の「日当」を払うという発想がないからです。けれども、旅費規定を作成することは会社法人と社長に多くの経済メリットをもたらします。
会社にとっての経済メリットとは?
旅費規程を作成することで、出張の都度、旅費を支払うことが可能になります。ここでいう旅費とは①交通費、②宿泊費、③出張手当のことをいいます。会社法人にとって旅費は経費になります。旅費は実費精算を求められませんので、超過分だけ節税が可能なのです。更には、・・・
例えて言えば、年間50日出張をする社長がいたとして、旅費規定上の出張日当が1日2万円だとしましょう。すると、50日×2万円=100万円が旅費になります。この「100万円」は会社の経費です。その分だけ、・・・の節税にも繋がるわけです。
個人にとっての経済メリットとは?
一方、個人にとっては旅費という臨時収入を○○で受け取ることができます。さらに、旅費には
■■。すなわち、ここで受け取った旅費は・・・・。例えば、上記の「100万円」のケースです。この「100万円」には「○○」も「****」もありません。さらに、次ページのような規定にすれば、・・・・・・ポケットマネーとすることも可能です。
日帰り出張の日当(例)
片道40km~100km未満の場合
*小冊子にて紹介
片道100km以上の場合
*小冊子にて紹介
宿泊出張の日当(例)
*小冊子にて紹介
交通費(例)
*小冊子にて紹介
宿泊費(例)
*小冊子にて紹介
○○とされる旅費の範囲とは?
ただし、何事もやり過ぎは禁物です。日帰り出張の手当で1回2~3万円、宿泊出張の手当で1回4~5万円も支給していては、税務否認される可能性があります。であるならば、いくらなら許容範囲なのかというと、実は所得税基本通達では「非課税とされる旅費の範囲」について以下の通達があるだけです。
非課税とされる旅費の範囲(所得税基本通達9-3) 所得税法第9条第1項第4号の規定により非課税とされる金品は、同号に規定する旅行をした者に対して使用者等からその旅行に必要な運賃、宿泊料、移転料等の支出に充てるものとして支給される金品のうち、その旅行の目的、目的地、行路若しくは期間の長短、宿泊の要否、旅行者の職務内容及び地位等からみて、その旅行に通常必要とされる費用の支出に充てられると認められる範囲内の金品をいうのであるが、当該範囲内の金品に該当するかどうかの判定に当たっては、次に掲げる事項を勘案するものとする。 (1)その支給額が、その支給をする使用者等の役員及び使用人のすべてを通じて適正なバランスが保たれている基準によって計算されたものであるかどうか。 (2)その支給額が、その支給をする使用者等と同業種、同規模の他の使用者等が一般的に支給している金額に照らして相当と認められるものであるかどうか。 |
見ていただくとわかると思いますが、具体的な金額については明記されていないのです。ではどう解釈すればいいのか。要は「社内において適正なバランスで運用されているか?(特定個人を優遇する内容ではダメですよ)」「同業他社に比べて著しく高額ではないか?(やり過ぎてはダメですよ)」ということです。
そこで旅費規程を導入する際は次の2点に配慮しておく必要があります。
1.社内において適正なバランスで運用されているか?
たとえ出張は社長1人しかしなくても、旅費規程にはあえて複数の役職を作って段階的に金額を設定しておきましょう。(基本的に僕の会社で出張するのは僕だけ。社員は年数回程度です)では従業員ゼロ。ひとり社長の場合はどうするか?・・・将来的に社員を雇用する前提で作っておきましょう。
2.同業他社に比べて著しく高額ではないか?
やり過ぎは禁物という前提で、「いくらまでならOKなのか?」という話ですが、これについては社長自身が「自分の時給換算から考えて、これくらいもらって当然!」と思える金額が良いと思います。実際に業務で使う旅費を大幅に超過する場合、税務調査で指摘されたときに「・・・」となってしまうからです。(ちなみに、一般的には社長の宿泊出張の日当が2万円程度までなら許容範囲とされています)
旅費規程を使用した、節税効果を実感されたい会社法人様は、貴社に合わせたシュミレーションを作成いたしますので、お気軽にお問い合わせください。<<法人限定>>
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